2009年8月15日土曜日

盆クルーズ第二弾(2日目)

メンバー M岡、K子、H原(船長記)
天気 霧~薄曇り
風  SSW 4~12m

7:45岡田港出港、大島西側周りで三宅島に向かうべく進路を乳ケ崎に向ける。地元の漁船群の中を抜け、もうすぐ乳ケ崎をかわそうかと言う付近に来ると、霧が濃くなっており、前方の視界不良、かつ西風が強く、リーショワの危険性も高まるとの判断から東回りのコースに変更する。変針後2ポンセールアップし機帆走にて進むも、風向悪くなかなか距離が稼げない。波浮を過ぎ、大島の島影も靄に隠れて見えなくなっても、GPSによれば利島どころかまだまだ大島の掌の中といった状態で、11:30南下を断念し、波浮に入って昼飯にさっぱりざるそばでも啜ろうということになり、再びUターンする。
 波浮港内はパワーボートを中心に混んではいたが、漁協市場近くの岸壁に舫うことができた。すると間もなく、超豪華な大型パワーボートが「のほほん」の後ろに岸壁横付けし、パワーポートの間に挟まれた格好の「のほほん」はかなりかわいらしく感じられた。早めに南下を断念したおかげで何とか舫うことができたなと思っていたら、「のほほん」ところに後からパワーボートが着てアンカーを打つので、その時に船を移動してくれないかと地元の民宿の方?から頼まれる。ボートが来るのは14:30とのことでそば屋行きは断念し、M岡さんが「行列のできるコロッケ屋」からアツアツのコロッケアンドメンチを調達してきてくれて船内食とする。14:30再度地元のその方が来船、予定が遅れて15:30到着とのこと。さらに1時間足止めを食うが、「人類みな兄弟」精神の「のほほん」は笑顔で了解する。するとしばらくして、その方が再再度来船パワーボートはさらに更に1時間遅れるとのこと。再び「人類みな兄弟」精神の「のほほん」は笑顔で了解したところ、イサキのさしみの差し入れをいただく。イサキの刺身に舌鼓をうち、完食したころ、すると再再再度その方が来船、パワーボートは予定を変え三崎に向かったとのこと。お疲れ様でした。これではれて無罪放免となり、貴重な3時間を取り返すべく、近場散歩がてら風呂アンド夕食ツアーに出発する。夕食も混んでおり1時間半待ちで予約を入れ、風呂に入るもこれまた混んでいて並ばないと体も洗えない。でも36時間ぶりにとったまともな夕食はうまかったです。
 3人満腹状態で船に戻るとこれまたびっくり、超豪華パワーボートの横でひっそりつつましくしていたはずの「のほほん」が、ババリアクラスの大型船に変貌を遂げていたのだ。3人とも相当飲みすぎてしまって幻を見ているのか、順番に目をこすり、再度目玉を大きく見開いてよく見ると、「のほほん」ではなくMEL○○Cと書いてある。何と名前まで変わってしまったのか、これはまずい。ボートマネージャのN尾さんに申し訳が立たないではないか。でもこの大型船で帰ればN尾さんも許してくれるのではないかといろいろなことが頭を横切る。そうしたところ隣の超豪華パワーボートのオーナさんが出で来られて、「のほほん」最強のネゴシエータの一人であるM岡さんが、この一件の事情聴取をさせてもらったところ、この船は「のほほん」ではなくこの船に隠れて「のほほん」が横だきされていることが判明した。なんでも超豪華パワーボートに二人が訪ねてきてヨットを入れ替えたいので、いったん「のほほん」を横だきさせてほしいと頼まれたとのこと。この紳士はてっきりそれぞれの船の船長だと思ったらしく、気持ちよく頼みを聞き入れたらしい。また、他からの情報によると、船を入れ替える際、MEL○○Cはバウ付近を岸壁に擦り、結構な音がしてたとか、、、「のほほん」でなくてよかったなぁ。
 聞き込み捜査から推理された事件の真相は、MEL○○Cが入ってきたところ接岸できる場所がなく、「人類みな兄弟」精神のにじみ出ている「のほほん」の厚情を期待しての入れ替え行為との結論に達した。であれば、「のほほん」とコックピットにはそのいきさつの書かれたあいさつ状と、クリ最中の下側に小判の敷き詰められた菓子折がそっと置かれているのではないかと期待しつつ、やっとの思いで縄梯子が必要なくらい高いMEL○○Cのデッキによじ登り「のほほん」にたどりついてみると、特に変わったことはなく、一同そんなことはあろうはずがない、しがない町民の我々だって横だきをお願いする時は、ビール1ダースはご挨拶時に持参しているではないか、こんな豪華ヨットの船長様なら小判の敷き詰められた菓子折はなくても、剣菱2本、いや小さい缶ビールが1本くらいはあるはずだと固く信じきってあたりを捜索すれど、お宝発見に至らず、この世は人情紙風船、イサキの刺身はうまかった。などとぶつぶつ言いながら、明日の航路を打ち合わせし、ミルキーウェイを横切るはくちょう座を見上げながら「のほほん」、超豪華パワーボートそしてご縁のあったMEL○○C良い航海を祈りつつの早々に就寝する。
 この日の航海日誌は海上よりアフターヨットのウエイトが高くなってしまったことお詫びするとともに、現場検証から得られた推理、憶測、勘違い等も入っているため確定した真相とは言えないことを書き添えます。

0 件のコメント: